「人的資本経営の実践と開示の初年度」である2023年も既に半年が経過しました。様々な企業がこの「人的資本経営」に真剣に取り組んでいますが、日本CHO協会では1年間をかけて、「人的資本経営」のPDCAに関する最新動向・最新情報を、多方面からのゲストをお迎えし、シリーズでご紹介していきます。
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「人的資本経営」にいざ取り組んでみると、様々な課題が浮き彫りになっているのではないでしょうか。当協会がこれまでの半年間に実施してきた公開講座や分科会(情報交換・意見交換会)、アンケート調査、個別企業へのヒヤリング等を見ても、そこには多くの企業に共通する課題から、その企業独自の課題までが様々あることが、少しずつ浮き彫りになってきました。
また、人材版伊藤レポート2.0でも、人材戦略の3つの視点(Perspectives)のひとつとされた「企業文化」については、人材戦略が実行されるプロセスの中で、組織や個人の行動変容を促し、企業文化として定着しているか、そして持続的な企業価値の向上につながる企業文化は、所与のものではなく、人材戦略の実行を通じて醸成されるものであり、そのためにも、人材戦略を策定する段階から、目指す企業文化を見据えることが重要であるとされています。
今回の公開講座では、数多くの企業の組織変革を支援されてきたフランクリン・コヴィー・ジャパンの竹村副社長をお招きし、同社が実施した調査結果をもとに、人的資本経営のリアルと本音に迫り、企業文化醸成へのロードマップや処方箋についてお話いただきます。
日本CHO協会の会員以外でも、CHRO(人事最高責任者)や人事部長等、「人的資本経営」の実践をリードする方々は勿論のこと、人的資本経営や企業文化の醸成に関心のある方であれば、どなたでも参加できますので、奮ってご参加ください(参加費無料)。
【登壇者のご紹介】
フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 取締役副社長 国立大学法人筑波大学 客員教授 竹村 富士徳 氏
- メッセージ
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近年、多くの企業が「人的資本経営」に取り組む中、フランクリン・コヴィー・ジャパンでは、推進役の方々が感じている本音の部分にフォーカスした調査を行いました。
その結果、以下のことがわかってきました。
1.人的資本経営に取り組み始めても、多忙であることや他部門からの協力が得られないことにより、継続的な取り組みができないと不安を感じている。
2.企業が開示しようとしている項目と、企業として本来人的資本経営に取り組むべき項目に乖離がある。
3.人的資本経営における「なぜ取り組むのか?」というストーリーや背景が、きちんと描ききれていない。「人的資本経営」に限らず、ESGやDE&Iなど新しいキーワードが注目を集める度に、導入企業の情報を多く収集し、他社事例を自社に取り入れてみたり、一旦は取り組んでみるが継続できず、組織としての文化醸成に至らないということを繰り返してしまうケースが少なくありません。それは実施することそのものや、外向けにアピールすることが目的となってしまい、その企業独自の人材課題・組織課題解決の本質とは違うところでの取り組みになってしまっているからではないでしょうか。
本講座では、弊社が行った調査結果から判明した、人的資本経営の推進役の方々のお悩みをもとに、どのような本質的な課題の解決に向けたアプローチがあるのかをご紹介いたします。
- プロフィール
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1995年旧フランクリン・クエスト社の日本法人(現フランクリン・コヴィー・ジャパン)に入社。同社の売上げアップおよび利益改善に大きく貢献し、1997年同社副社長に就任。米国本社との折衝をはじめ、日本国内における同社事業の再構築の指揮を執り、2000年取締役副社長に就任。2001年までに日本法人での利益率を大幅に改善し、インターナショナル部門でトップレベルの業績達成に貢献した。
著書は『タイム・マネジメント4.0―ソーシャル時代の時間管理術』(プレジデント社)、『実行の4つの規律』(キングベアー出版)等。
【開催日時】
2023年8月9日(水) 14:00~15:30
【参加にあたってのお願い】
本公開講座は、感染症防止策としてZoomを活用したオンラインセミナーです。
ネットワーク環境を整えた上でご参加ください。