近年「人的資本経営」という言葉が、マスコミを通じて、また様々なビジネスシーンにおいて聞かれ、注目されるようになりました。そして昨年、コーポレートガバナンスコードの改訂、ISO30414、人材版伊藤レポートの公表、人的資本可視化指針等、「人的資本経営」を後押しするような様々な動きがあり、人的資本経営の実現と人的資本情報の開示に向けた潮流が生まれました。
2023年は文字どおり「人的資本経営」の“実践元年”となりますが、日本CHO協会では1年間をかけて、「人的資本経営」のPDCAに関する最新動向・最新情報を、多方面からのゲストをお迎えし、シリーズでご紹介していきます。
さて、昨年末に当協会が実施した「人的資本経営の取り組み」に関する第1回アンケート(現状と課題編)の結果を見ると、皆様が考える重点課題、知りたい情報・欲しい情報のいずれにも一番目に挙げられたのは「経営戦略と人材戦略の連動」です。
「人的資本経営」は呼んで字の如く、人材の価値を成長に活かすための経営戦略であり、また経営戦略として人材戦略を考え議論し実行に移すことですが、上記アンケートの結果からは、
「経営戦略と人材戦略がなぜ連動できていないのか、どうすれば連動できるのか、そのために克服すべき課題は何か」にまず真正面からぶつかっていかない限り、「人的資本経営」は表層化し本質はこれまでと変わらないという、強い危機感と課題意識を皆様がお持ちだと読み取りました。
今回の公開講座は、本年の通年テーマである『人的資本経営の実践と人的資本の最大化』のキックオフ・プログラムとして、人的資本経営や人事戦略について数多くの企業をご支援されているコーン・フェリー・ジャパンの滝波代表をお迎えし、「人的資本経営」のまさに1丁目1番地である「経営戦略と人材戦略の連動」について、様々な視点から掘り下げて頂きます。
今回の公開講座は、日本CHO協会の会員以外でも、CHRO(人事最高責任者)や人事部長等、「人的資本経営」の実践をリードする方々は勿論のこと、人的資本経営に関心のある方であれば、どなたでも参加できますので、奮ってご参加ください(参加費無料)。
【登壇者のご紹介】
コーン・フェリー・ジャパン 日本代表 滝波 純一 氏
- メッセージ
-
日本CHO協会の本年度重点テーマである『人的資本経営の実践と人的資本の最大化』は、経営者の皆様と話をしていても、関心の高さを感じます。皆様の企業でも、既にこのテーマに関して取り組みを進められている、あるいは取り組みの準備・検討をされているところが多いのではないかと思います。欧米でも数年前から“Human Capital”という言葉がよく使われるようになり、日本でいうところの「人的資本経営」が意識されるようになってきています。
本講座では、「人的資本経営」の第一歩として重要な「経営戦略と人材戦略をどう連動させるか」について、その中でも特に重要な、人材ポートフォリオの組み立てを中心に、事例も交えて情報提供したいと思います。
また、人的資本経営を実践するためには、人事部門のさらなる強化も必要となります。最近Korn Ferryで実施したグローバル調査からの示唆も交え、今後人事部門に求められる役割や、人事体制のモデル例、人事部門の能力強化のアプローチ例についても、情報提供させていただきたいと思います。 - プロフィール
-
京都大学工学部卒。同大学院応用システム科学修士。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)経営学修士(MBA)。
東レ、ボストン・コンサルティング・グループを経て、ヘイコンサルティンググループ(現コーン・フェリー)に入社。2019年から日本代表(現職)。
金融、医薬品、消費財、流通、情報通信などの業界に対し、組織改革、リーダーシップ開発、グローバル人事制度設計、M&A支援などの豊富なコンサルティング経験を有する。
【開催日時】
2023年2月9日(木) 14:00~15:30
【参加にあたってのお願い】
本フォーラムは、感染防止策としてZoomを活用したオンラインセミナーです。
ネットワーク環境を整えた上でご参加ください。