エンゲージメント向上に、これまでのやり方は通用しない~変革は待ったなし、悪しき組織風土と企業体質からの脱却~
コーン・フェリー・ヘイグループ 岡部 雅仁 氏
バブソン大学 山川 恭弘 氏
グロービス 林 恭子 氏
日本経済新聞社と日経BP社が主催する「ヒューマンキャピタル2019」に今年も参加し、エンゲージメントをテーマに掲げた「特別プログラム」で、トークセッションとワークショップを開催しました。
コーン・フェリー・ヘイグループの岡部雅仁氏は、日本企業の「社員エンゲージメント」と「社員を活かす環境」が、調査対象国の中で最下位に沈んでいることを紹介。伝統的日本企業にありがちな“村社会”的体質から脱却するために、新たな時代を見据えた会社の存在意義を具現化して鼓舞するリーダーシップや、時代に即した組織・制度設計の必要性を強調しました。
バブソン大学で教鞭をとる傍ら、起業家のためのコミュニティを主宰する山川恭弘氏は「起業家とその仲間のエンゲージメントが低いことはあり得ない。彼らにはやりたいことに対する自己理解があるからだ」と指摘。会社のビジョンと個人の価値観がアラインした時、真の威力を発揮するとして、ベンチャー精神にエンゲージメント向上のヒントがあると解説しました。
グロービスの林恭子氏が進行役を務めたトークセッションでは「エンゲージメントが低いのに、離職率も低い」という日本の特殊性が話題になる一方、方向性が明確に示されハイスコアを記録している企業事例なども紹介。リーダーシップとフォロワーシップの融合など、エンゲージメント向上へのカギが示されました。
この後、参加者の一部は会場を移し、岡部氏が講師となった「エンゲージメント診断ワークショップ」に参加。自社のエンゲージメントレベルの分析や、自らが働き続けている動機の検討などのワークに取り組み、エンゲージメント向上へのアクションプランなどを話し合いました。
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参加者の意見・感想は・・・
短時間で深く理解を促すプログラム構成に感激、ありがとうございました。プロフェッショナル2人のセッションと、ファシリテーターのスキルのおかげで、私のような「エンゲージメント」初心者にも有難い、わかりやすい内容だった 自己理解から、自分の強みと会社のビジョンとをリンクさせることが重要という事に共感した 皆がやりたいことができている会社、世の中のためになる事をやろうとしている人をフォローしたくなるような仕事の関わり方、そして何をやりたいのかが最も大切だと感じた ビジョンが大切だと改めて感じた エンゲージメントに関する現状調査結果を再度じっくり確認し、自分なりの分析をしてみようと思った 山川先生の話が大変面白かった 起業家という観点からの話が参考になった もやもやしている事がすっきりした とても勉強になった。これから、間違いなく必要になる知識だと思った -
登壇者の感想は・・・
コーン・フェリー・ヘイグループ 岡部 雅仁 氏
「エンゲージメントに対する皆さんの関心の高さを改めて強く感じました。経営・人事・現場が一体となって組織力を高めていくプロセスは、チーム運営が得意な日本企業・日本人には本来得意な領域であると信じて疑いません。共に日本企業のエンゲージメント復活を成していきましょう!貴重な機会をありがとうございました 」バブソン大学 山川 恭弘 氏
「エンゲージメントへの関心は、今後さらに増してくると感じています。経営マターとして多くの企業が取り組みを強化されることを期待しています。日本再生に向けて、個も組織も行動あるのみ。Action trumps everything!」グロービス 林 恭子 氏
「立ち見が出るほど沢山の方におこし頂き、エンゲージメントに対する関心の高さをひしひしと感じました。また事前のアンケートにも多くのご協力を頂きました事を感謝致します。一方で、エンゲージメントという言葉の認知、その本当の意味や重要性、高めるために大切なこと等の正しい認知までは、まだ距離があるかとも感じた次第です。これからも何かお手伝いができればと感じました」