人権は1948年の世界人権宣言をはじめ、長きにわたり国際規範の中で明記され、既に世界共通の規範になっています。一方、「ビジネスと人権」という言葉の中で捉えられている人権はこれまで浸透してきた考え方とは視点や意味する範囲が変わってきています。
また多くの企業が導入している「人的資本」と「人権」は、企業内では別テーマとして位置づけられているのではないでしょうか。「人」を大切にする企業としては、個人が働きやすく、活躍できる環境作りと、誰一人取り残さない持続可能な社会作りとは表裏一体の概念であり、既に欧米では両者を合わせた情報開示が始まっています。
今回の人事実践セミナーでは、「人的資本」と「人権」を統合的に捉え、実践と開示を推進するとはどのようなことなのか、双方の関係性について着意を持ち、多くの関連団体・企業と一緒に活動を推進されるみずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社の田中 文隆様、杉山 裕子様、国際協力機構(JICA)で長く人権問題に取り組まれていらっしゃる宍戸 健一様、企業のお立場から人権デュー・ディリジェンス等を牽引される日本電気株式会社 秋山 平様にご登壇をいただき、本テーマについて一緒に考えたいと思います。
このセミナーは、企業の経営層や人事部門の責任者の他、人権に関わる部署の皆様、サステナビリティやCSRに関心を持つ方々にぜひご参加いただきたい内容です。企業の持続可能な成長を目指し、人的資本と人権の取組みを強化したいと考える全ての方々のご参加をお待ちしております。日本CHO協会の会員以外の方でも参加出来るプログラムとしましたので、奮ってご参加くだい。(参加費無料)。
【プログラムのご紹介】
【PART1】イントロダクション 「サプライチェーンマネジメントから考える「人的資本経営」と「ビジネスと人権」との関係性」
- みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 田中 文隆 氏
【PART2】話題提供・問題提起 「外国籍人材の活用から考える人的資本投資と人権対応」
- みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 杉田 裕子 氏
【PART3】パネルディスカッション 「人的資本・人権を統合的に捉え、実践と開示を推進するとは? ~各イニシアチブの取組・試行を踏まえて~」
- [パネリスト]
- 国際協力機構(JICA) 宍戸 健一 氏
日本電気株式会社 秋山 平 氏
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 杉田 裕子 氏
- [モデレータ]
- みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 田中 文隆 氏
【PART4】自主研究プロジェクトについて
【登壇者のご紹介】
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 社会政策コンサルティング部 ヒューマンキャピタル創生チーム 次長 プリンシパル 田中 文隆 氏
- プロフィール
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2001年みずほリサーチ&テクノロジーズ(当時:富士総合研究所)入社。人的資本経営の可視化・開示、ビジネスと人権、労働市場の流動化、ダイバーシティ経営、越境学習に関する官民支援に従事。21年博士(経済学)。ISO30414リードコンサルタント/アセッサー。
- メッセージ
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昨今、経営課題の上位にあがる「人的資本経営」と「ビジネスと人権」。皆様の企業では、この2つのアジェンダを社内、ステークホルダーへの開示や対話において、どのように位置づけていらっしゃるでしょうか。おなじ人に関するテーマでありますが、その繋がりについて感覚的には理解できるが、少しモヤモヤもするこのテーマ。先ずは、労働供給制約社会の中、喫緊の課題でもある外国籍人材の確保・活躍をケースに皆さんで考えてみたいと思います。
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 社会政策コンサルティング部 ヒューマンキャピタル創生チーム 課長 マネジャー 杉田 裕子 氏
- プロフィール
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メーカー等の海外営業企画を経て、2013 年みずほリサーチ&テクノロジーズ(当時:みずほ情報総研)入社。ビジネスと人権、外国人材活用、ダイバーシティ経営、次世代育成等に関する官民支援に従事。ISO30414リードコンサルタント/アセッサー。
【パネリストのご紹介】
国際協力機構(JICA)理事長特別補佐(外国人材) 兼一般社団法人JP-MIRAI理事 宍戸 健一 氏
- プロフィール
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1986年東京大学農学部卒後、国際協力事業団(現 国際協力機構)に入団。
本部事業部門、インドネシア勤務の後、ガーナ事務所長、スーダン駐在員事務所長、地球環境部次長(自然環境)、関西国際センター所長、農村開発部長、上級審議役を経て、2022年10月より現職。
著書には「アフリカ紛争国スーダンの復興にかける ~復興支援1500日の記録」(佐伯出版)がある。
2019年からJICAの外国人材受入支援の事業を統括するとともに、「責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム」(JP-MIRAI)などを主導した。
日本電気株式会社 サプライチェーン改革統括部 サプライチェーンサステナビリティ推進グループ ディレクター
(JEITA/CSR委員会 責任あるサプライチェーンWG サステナブル調達パートナーシップ構想検討TF リーダー) 秋山 平 氏
- プロフィール
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慶応大卒業後、2004年にNEC入社。調達部門にて、ソフトウェアや半導体、キーコンポーネントのソーシング活動を担当。2018年に環境部門へ異動し、NECエコ・アクションプラン策定やCDPサプライチェーンプログラムへの参加、海外拠点の再エネ100%化対応など戦略立案に従事。その後2020年から、調達取引先様を対象に、人権デュー・ディリジェンスや脱炭素に向けたエンゲージメントなど、サプライチェーンサステナビリティ活動を牽引。また、JEITA/サステナブル調達パートナーシップ構想検討TFリーダーとして、電子電機業界横断でのサステナブル調達の取り組みを主導。
【開催日時】
2024年12月10日(火) 14:00~15:30
【参加にあたってのお願い】
本セミナーは、Zoomを活用したオンラインセミナーです。
ネットワーク環境を整えた上で、ご参加ください。